PRIISM Golf「身体から診るゴルフ」という新しい取り方です。人間は筋骨格的、運動神経的、感覚統合的、性格的にも特性は一人一人異なります。そうした違いを身体の専門家(医療従事者)の立場から分析し、その方に最適なスイングの方向性、トレーニングの仕方、怪我予防対策

「身体から診るゴルフ」PRIISM Golfの名前の由来と概念

 PRIISM Golfの理念

  • 身体の機能改善、ゴルフの上達をサポートし、健康でアクティブな「一生健康、一生プレー」の実現
  • 「身体から診るゴルフ」を通し個々にあった身体作り・スイングの提案により個々人の能力の最大限化
  • ゴルフを通して健康エージングの実現

プリズム “PRIISM”とは?

「プリズム」とは光線の偏向、光の方向を変える(偏光)という意味があります。PRIISM Golfの名前の由来は従来の見方とは違った角度📐からゴルフを観ていき、取り組んでいくという目的で付けられた名前です。PRIISM Golfでは「身体から診るゴルフ」という新しい観点から、全てのプレーヤーのメリットになる今までとは全く違った取り組み方です。人間は筋骨格的、運動神経的、感覚統合的、性格的にも特性は一人一人異なります。そうした違いを身体の専門家(医療従事者)の立場から分析し、その方に最適なスイングの方向性、トレーニングの仕方、怪我予防対策といったことをゴルフコーチ、トレーナー、医療従事者と連携をとりながらその人にベストな取り組みをしていこうという考え方です。

現状のゴルフへの取り組み方:スイング理論、スイングセオリー(Swing Theory)

MGA PGAでのゴルフセミナー

従来のゴルフへの取り組み方は「スイング」に焦点を当てています。その為、活躍しているプロそしてそのゴルフプロを教えているインストラクターのスイングセオリー(スイング理論)が最新のスイングセオリーとして取り上げられ、毎年のように上書きされていきます。こうした一つ一つのセオリーが言い回しは違うが一貫して同じことを説明しているのであればそれは良いのですが、しかしながら、AというセオリーとBというセオリーでは根本的に全く違う考え方であったりします。
なぜこうした矛盾が生まれるかの背景ですが、多くのプロゴルファーやコーチは自分が感じることやできることを他の人もできると考えがちです。しかしそれは正しく無いです。「名選手名コーチにあらず」とはよく言ったものですが、出来ない人の悩みは当たり前のように出来てる人には理解しづらいものです。
そのため、新しいセオリーが必ずしもすべてのプレーヤーに合うわけではなく、逆効果になることもあります。特に情報が乱立している昨今、Youtube, Website, 雑誌などからありとあらゆる情報が入ってきます。自分に合わない情報を取り入れることによって自分の身体に合わず、下手になってしまったり、怪我をしてしまったりという方を私のクリニックでは多く診ます。

スイングセオリーは大切ですが、万人に合うセオリーは存在しません。PRIISM Golfはこの点を強調し、個々の特性に合わせたアプローチを目指しています。

ゴルフの怪我:反復性ストレス障害について

PRIISM Golf:身体は個々に全く違う

1:遺伝的要素

  • 人間は、遺伝的要素(筋骨系、頭神経系、運動器系)によって個々の個体は唯一無二の存在です。
    • 例えば体の柔らかさはコラーゲン繊維の強さや筋繊維の数によっても大きく左右されます。これらは生まれ持ったものです。生まれつき体の柔らかい人、また硬い人っていますよね。極端な例としてエーラス・ダンロス症候群(Ehlers-Danlos Syndromes EDS)のように病的に柔らかい難病を抱えている方もいます。しかしながら病的にとは言えないレベルで体の柔らかさ、硬さというのは遺伝レベルで決まってきます。同様に炎症の起こしやすさ、組織耐性の強さなどもある程度遺伝的な要素で決まってきます。その他にも骨格、神経伝達の速度、感受性などなど身体の全ての要素は遺伝に影響されます。
遺伝的個体差:柔軟性

2:環境的要素

  • 環境的要素
    • 食生活:食生活が体の成長や健康的な体の組織の維持に影響を与ることはいうまでもありません。特に子供や青少年は、栄養素のバランスのとれた食事が必要です。不十分な食生活は、成長を阻害するだけでなく、慢性的な健康問題のリスクも増加させます。逆に過食問題で肥満に陥ったりすれば関節への負担が増え怪我のリスクを増加させることもあります。さらに不適切な薬物の摂取は、体や脳の機能に悪影響を及ぼす可能性があります。
    • 文化的要素:文化的要素も個々の個体の差に影響を与えます。詳しくはここでは書きませんが、日本で生まれ育った私の環境と、米国で生まれ育っている娘たちの学校を含めた文化的環境は大きく違うと感じています。それによって心身的な形成(例えば姿勢など)に影響を与えることは間違いないです。
    • スポーツ・アクティビティー:いうまでもないですがどのようなスポーツやアクティビティーに幼少期や思春期携わったかによってもその後の運動神経や骨格の形成に影響を与えます。筋肉や骨の発達、心肺機能の向上、そして運動能力の習得に運動は不可欠でが、行う運動によっても得られる能力が異なってきます。例えば、バレエを学んでいる子供は、他の子供よりも柔軟性やバランス感覚が高まることが一般的です。
    • 怪我:生きていく中で怪我というものは付き物です。子供の時に怪我を全くしなかったという人はいないのでは無いでしょうか。特に若い時に起きた怪我というのは例え痛みが無くなり、医師から完治したと診断されても、長期的に様々な影響を与える可能性があります。幼少期であれば尚更です。感覚運動統合の仕方が変わったり、また成長期の骨などであれば骨の成長に影響したり、痛みを庇うことによって重心移動の仕方が無意識に変わってしまったりする可能性があります。
    • 他にも、住んでいる家、周りの自然環境、病気、履いている靴、親の教育方針など個々人の身体の形成に影響する環境的要素は無限にあります。

3:解剖学的、構造学的、感覚運動統合的要素

足の骨の構造
  • 複雑な人間の骨格と筋肉の作り
    • 人間は206個の骨で形成され、関節の数は260ー360個に及ぶと言われています。さらにそれらを動かす筋肉は600ー1000個あると言われています。人の動きというのはこんなにも多くの関節を無数の筋肉で操作して動かしています。一見同じ動作をしていても、関節や筋肉の使い方の割合というのは個々人で異なってくる訳です。最新の人型ロボットでもその関節の数は40個弱と言われていますので、人間の動作がいかに複雑に構成されているかがわかるかと思います。
      加速度センサーや光学反射式モーションキャプチャシステムなどのテクノロジーの進歩で動作解析、生体力学、運動学は日々進歩しています。しかしながら、これらのデーターは全体的な体のマクロ動作を分析することは出来ても細かい各関節の動き、各筋肉の使い方などのミクロ動作分析にはまだまだ程遠いです。
  • 感覚運動統合的な違い
    • 人間には無数の関節や筋肉があることは上述した通りです。さらにそれらを脳神経がコントロールして体を動かしています。この脳神経系も個々人で全く異なったものになります。簡単な例で言えば、左利き、右利きで体の使い方は違いますよね。
    • 感覚統合も個々人で全く異なります。刺激を外界から受けてもAさんの感じ方とBさんの感じ方は違います。例えば、同じように体に刺激を与えたとしても、気持ちが良いと感じる人、くすぐったいと感じる人がいます。同じ刺激だとしても脳がどのように刺激を感じるかによって個々の感覚は変わってきます。視覚も同じです。眼球、視神経から入ってくる情報は同じでも脳がどのようにその情報を処理するかによって個々人の認識は違うものになります。そしてそれは体の動きにも同様なことが言えます。同じようにゴルフのアドレスの形をしたとしてもAさんはかなり前傾に感じるかもしれませんが、Bさんは後傾に感じることもあります。
    • 運動統合も人それぞれ全く異なります。感覚統合をもとに脳はアウトプットをしますが、そのアウトプットの仕方は個々人が長い月日を運動学習を通し取得した運動パターンによって大きく違います。「物を取る」という単純動作でもどの筋肉をどの割合で使うなどは個々人によって全く違うわけです。さらに、その時々の自律神経の状態、姿勢のポジション、呼吸のサイクルなど運動アウトプットは様々な影響下変化をします。
  • 身体の非対称性
    • 外側から見ると一見身体は左右対称的に見えますが、実際は身体の左側と右側は非対称です。例えば内蔵器でいえば胃は左、肝臓は右側、右の腎臓のほうが上方、大腸は時計回りなどです。これは呼吸器系、循環器系、運動器系、そして視覚器等にも同じ非対称性が言えます。そして個々にその責任、機能、そして需要があるわけです。ゴルフは変重心のゴルフクラブをコントロールすることに難しさがあります。同様に人間の身体は左右非対称であり、変重心な構造体です。この左右の構造的な違いも個々人に差があり、それをどのようにコントロールすかでも個体差が生まれます。


つまり、人は遺伝的・環境的な要素によって違いがあり、左右非対称の構造体を持っている。そして膨大な数の関節(骨)を使って脳神経系がコントロールして生み出す動作(ゴルフスイング)は一人として同じものはありえない。またその動作(ゴルフスイング)を感受している感覚も一人として同じものはないのです。

やってはいけないこと、四禁ゴルフ

PRIISM Golfではこのような個々の身体の違いを理解し、その上でその人に合ったゴルフへの取り組みをしていく方が効率的にスイングを覚えられ、怪我の確率が減り、そして有効的なトレーニングプランも立てられると考えています。具体的には身体のアセスメントを通し、まず、やってはいけないことをやらないようにしようというという「四禁ゴルフ」を提唱しています。自分の身体の癖を知り、四つの禁止事項、①体に合わないスイングはしない、②体に合わないクラブは使わない、③体が出来ないことはコース上でしない、④体に合わないトレーニングはしない、という4つの禁止事項を前提にすることから取り組んでいます。

四禁ゴルフのユーザー団体であるJapan Wellness Golf Assocaition (JWGA)はPRIISM Golfを上手く取り組んで「一生健康、一生プレー」が実現できるように活動しています。


一生健康、一生プレー:四禁ゴルフ
Ferry Point Trump