米国の最新ゴルフ技術を紹介

こんにちは!ゴルフインストラクターの宮崎です。みなさんはスイングの計測器を使ったことがありますか?スイングの計測器にも色々ありますが、例えば株式会社ノビテック社が扱うアメリカのGEARS Golfというモーションキャプシャーシステムは、 最も正確な数値を出せる計測器の一つとされています。このGEARS GOLFは次世代のゴルフレッスンを担う革新的なマシーンだと思いますので、今回是非ご紹介させて頂きたいと思います。

どのようにスイングを計測するかというと、まず8つの光学カメラに囲まれた空間で図1のように身体とゴルフクラブにマーカーを付けた状態でゴルフスイングします。

図1

するとこのシステムは1回のスイングに対し1秒もしない間に600枚以上のデータを収集し解析、ゴルフクラブを振った人をパソコンの画面上にアバターとして表示します。(図2)

図2

このアバターは3Dなのであらゆる角度から見ることができ、初心者の人にレッスンをすることが容易になります。

しかし、凄いのはそこだけでなりません。GEARSはスイング中のあらゆる関節の角度やゴルフクラブのシャフトのしなりや打点などを数値で表示し続けることができます。これは革新的です。これらの情報をうまく活用すると、従来のレッスンではわからなかったポイントも改善できるようになってきます。例えば、肉眼やビデオカメラで見ればとてもフォームが綺麗な男性ゴルファーがいたとします。そして彼にはゴルフの調子が悪い、首がやたら痛くなってしまうという問題点があったとしましょう。しかしGEARSシステムを通して彼のスイングを分析してみると、例えば肉眼やビデオカメラでは捉えられなかった関節の角度の数値などに異常があることなどがわかります。それらの数値を適切な範囲に収めていくようなレッスンができると関節に負担をかけていたゴルフスイングをより良いものへとシフトすることができ、ゴルフの調子を上向かすための取り組みができるのです。

さらに、このシステムはゴルフの指導だけではなく商品開発に有効でもあります。図3を見てみましょう。

図3

こちらはボールがゴルフクラブの面のどこに当たったか、ボールが当たった箇所のスピード、角度、入射角、縦と横のシャフトのしなり度合いなどを表示しています。これらの情報はこのシステムで表示できるもののほんの一部なのですが、計測したゴルフクラブに関する生データはそのままシステムからエクスポートでき、この情報はゴルフクラブのヘッドやシャフトの開発にとても重要な役割を果たします。

このように、GEARS Golfは従来のゴルフレッスンや商品開発の在り方を覆すことのできる革新的なシステムです。実は先月3週間ほど日本に行き、日本のゴルフ業界の方たちに向けGEARS Golfのデモンストレーションを行ってきました。日本のゴルフ底上げを目標にしている僕にとってこのシステムは1日も早く日本にも導入すべきだと考えたからです。日本のゴルフ施設も非常に関心が高く導入に積極的でした。ただ、導入するとなると、いくつか問題がある可能性もあります。例えば現在の日本のゴルフ指導のほとんどがインストラクターの経験則で行われているため、計測器に表示される数字を分析して実践に活かせる人はほとんどいません。ゴルフの指導だけでなく、こうしたアメリカの最新技術や情報、データーの分析方法を伝えることも僕の大切な仕事だと実感しました。 これからもアメリカの最新ゴルフ情報などをもっと日本に伝え、より良い指導者の育成ができれば良いと思っています。

*GEARS Golf はアメリカでもまだ限られて施設にしかないので、アセスメントに興味がある方は僕の方に連絡ください。

The Hay