室内での練習

室内練習

私は、アメリカに来た当初、バージニア州の小さな町に住んでいました。いわゆる典型的なアメリカの町です。多くが庭付き一軒家で、アパートにしても当たり前のように駐車場スペースがあり、庭(空き地?)がありました。庭も簡単なアプローチ練習ができ、プラスチック製のボールを使えばドライバーも打てる広さが十分にあります。家の駐車場にネットを張って練習場を作っている家もありました。マンハッタン近郊ではなかなか見慣れない光景ですね。

さて、週末のゴルフだけでなく、毎日なんとかして狭いニューヨークのアパートでもゴルフの練習をして上手くなりたいがどうしたらよいか、という質問を時々いただきます。そこで、今回はそのような庭のないマンハッタン近郊にお住まいの皆さんのために、室内の少ないスペースでもできる練習、そしてそれに使う道具についてお話ししたいと思います。 室内での練習の器具は主に三種類あります。素振りタイプの練習器具、パター練習器具、そして実際ボールを打てる練習器具です。最初の2つについては、ニューヨークの狭いスペースに対応しているものも現地のお店で購入出来ます。

まず素振りについてですが、スイング作りをする上で素振りは欠かせません。プロに教わった練習ポイントなどを鏡の前でチェックしながらスイングを繰り返すことは大変重要です。 素振りタイプの練習器具も様々な物がありますが、私がお勧めするのは「Orange Whip Trainer」(図1) シャフト部分がしなるように設計されていて、シャフトのしなりを感じながらスイングをするコツがつかめます。打ち急いでしまう方や、手打ちになりがちな人はOrange Whipで素振りすることで良いタイミング身に付くと思います。

室内パター練習器具で一般的に知られているのがパッティングマットで、様々なタイプが販売されています。あまり知られておらず、かつ簡単でお勧めの方法は薄めの絨毯をしくことです。 これだとご家族などからの不満もかわすことができます。パッティングマット、絨毯ではパタータッチの練習にはなりませんが、真っ直ぐターゲットに打つ練習をすることは出来ます。パタータッチの練習など本格的練習を家でしたいという方にはお勧めなのが「BirdieBall RollTech Putting Greens」です。(www.birdieball.comを参照にしてください。)

一番探すのに困るのが、最後の実際ボールを打てる練習器具です。こちらで売っているプラスチック製のボールなどいくつか試したのですが、狭いアパート内で安全に打てるような製品はありませんでした。 スペースがある典型的なアメリカ郊外の町の環境を前提に作られている製品ばかりです。

そんな中、先日友人が紹介してくれた練習ボールが日本のライト社が作った「Snow Ball」(図2)。さすが日本のメーカーが作った練習ボールだけあります。狭いアパートでも安全にボールを打ち練習出来るように設計されています。発砲ポリエチレンで出来たこのボールは重さがたった1グラム。メーカーによるとドライバーの最大飛距離が5メートルということなので驚きです。実際このボールを家で打った写真がこちらですが(図2)、うちの特に広くないアパートでも十分に使えます。さらにたった1グラムなのでたとえ窓ガラスや物にあたって安心です。もちろん打感は本球とは違いますが、それでも打った感触は十分ありますし、ボールの飛んでいく方向、スライス回転やフック回転といったことも分かります。

現在日本だけで販売されているので直接購入は出来ませんが、ぜひ日本に行く機会にお求めになられてはどうでしょう。700円くらいの安価でメジャーなゴルフショップで購入出来るようです。

注意:アパートの下の階の方やお隣さんに迷惑がかからないようにしましょう。