有酸素運動としてのゴルフ
ゴルフは、美しい景観と戦略的なプレーだけでなく、心肺機能を向上させる効果もあるエクササイズでもあります。今回はゴルフが基礎体力や心肺機能に及ぼす影響とそのメリットについて紹介します。
ウォーキングや軽いジョギングなどは有酸素運動であることはご存知かと思います。そして適度な有酸素運動が健康に良いこと、心肺機能の向上に推進されています。適度な有酸素運動によって心臓と呼吸器系が刺激され、徐々に強くなって行くことにより心臓のポンプ能力が向上し、酸素や栄養を効率的に体中に供給することができるようになり、そして各組織も酸素や栄養を有効的に活用できるようになっていきます。ですので継続的に有酸素運動をすることは健康維持や基礎体力の維持に大切なのです。
ところが近年この基礎体力が衰えている方が非常に多いなと感じることがあります。私自身もこの4−5年しばらくゴルフを定期的に出来ない時期が続きました。そして、久しぶりにゴルフ場に行ってまず感じることは「歩く」体力がないことです。すなわち18ホール歩いて来る体力がなくて、途中で疲弊してしまったり、筋肉が痙攣してしまったりしてゴルフどころではなくなってしまうのです。練習場に行き数百球も球を打つといったことは出来るのにコース場を歩く体力がないのです。
人間は習慣の生き物です。毎日歩いたり、ジョギングをしていると徐々に体はその負荷に耐えられるように強くなっていきます。しかし、逆に言うと何もしないと体はどんどん衰えていくというのも事実です。筋肉を長時間使わない、例えば1日寝たきりの状態でいると、1日3〜5%も筋肉が委縮し、筋力が低下していきます。同様に心肺機能も使わなければ同様に衰えます。1週間寝たきりになってしまうと実に約30%の筋力が失われてしまうことになります。
エクササイズを心がけ歩行をしたり、ジョギングをするというのも大変良いです。しかし、目的もなくエクササイズを継続的に行うことは簡単なことではありません。それに比べゴルフをプレーするというのは、歩くという動作が必然的に生まれ、自然に基礎体力を向上させるエクササイズを含んでいます。しかも、普通に18ホールプレーするだけで役10kmを歩行することになりますし、また芝生の上を自然の中で、様々な傾斜の上を歩くというのは単に心肺機能を向上させるという以上に効果、例えば、脚力の強化、バランスの強化など、があります。
カートに乗ってゴルフをするのも良いですが、パンデミックで電動カートを使わず、コースを歩いてプレーできるゴルフ場が増えました。週に一回ゴルフを定期的に歩いてゴルフプレーすることで心肺機能や基礎体力の向上が望めます。お医者さんから運動した方が良いとアドバイスを受ける方は、週に一回ゴルフを行う習慣をつけるとそのような運動不足も解消されるのではないでしょうか。髙田洋平