指の痛みとグリップ

図1:関節炎による指の痛み

冬になって寒くなってきましたね。とはいえ最近は冬の間でも比較的暖かく、冬の期間もゴルフをやる方が増えたのではないでしょうか?冬になって気温が下がって来ると関節や筋肉などが硬直して身体が動かなくなりますよね。特に手の指などは関節の節が痛んだり、また関節炎を持たれている方は寒い日だと痛みと硬直で物を持ちづらかったりすることも少なくありません(図1)。ゴルフは手でゴルフクラブを使ってボールを打つスポーツですので、手と直接接触するグリップは大切なクラブの一部です。今回は手の痛みをグリップで和らげる方法についてお話をしたいと思います。グリップ選びでも随分と効果的に痛みが緩和されるので参考にしてみてください。

図2:コード無し(左)、コード入り(右)

早速ですがゴルフグリップはどのような製品を使っていますか?結構無頓着な方がおおいのではないでしょうか?世の中に出回っているグリップの種類はざっとみても100種類以上あります。色のバリエーションまで入れると数えきれないぐらいのグリップが流通していますね。グリップの種類は①硬さ、②コード入り・無し(図2)、③太さ(図3)、④素材の違い、⑤バックラインあり・なし、⑥重さなどによって異なってきます。そして手に優しいグリップを考える時大切なのは①硬さ、②コード入り・無し、③太さの三つのポイントになります。

図3:ミッドサイズ太め(左)、スタンダード普通(右)、ジャンボサイズ極太(下)

まず①硬さですが柔らかい物がおすすめです。衝撃を和らげてくれ、ボールインパクトからくる振動が手に伝わりづらいので関節や靭帯に負担が少ないです。②のコード入りというのはグリップの素材内に紐のようなコードを含んでいる物を指します。コードが入っているとグリップがねじれづらいという利点はあるのですが、コード無しと比べると硬くなってしまいまい、クラブのねじれなどが手に伝わりやすいです。ですので手が痛い人はコード無しを選ぶと良いでしょう。そして私は③のグリップの太さが一番大切な要素だと考えています。細い物を力強く持つと言う行為は指の関節や靭帯に負担をかけます。そのため細いグリップは指への負担が大きく、ボールを打った時の振動も手に直接伝わりやすいので手に痛みを持っている方にはお勧めできません。太いグリップにすると初め違和感がありますが自然と慣れるので指が痛い人は少しずつ太いグリップに慣れていくと言うのも方法だと思います。結論から言うと指や手に痛みや疾患を持っている方は柔らかい素材で、コード無し、そして太目のグリップを使うことをお勧めします。私自身も職業柄指や手を使い痛めやすいので最近は気をつけてグリップ選びをしています。

たかがグリップですが、身体とクラブを繋げる唯一のパートでもあります。手に伝わる衝撃もグリップを通って伝わりますのでグリップを自分に合った物を選ぶことは大切になりますね。最近手が痛いなぁと感じている人は一度グリップを見直してみてください。

高田洋平

Shinnecock Hills Golf Club #18