肩の可動域はゴルフスイングの基礎!
コロナ禍になってから何故か多く四十肩五十肩の患者を診るなあと感じている今日この頃です。肩の可動域が極端に奪われてしまうこの症状は、ゴルフスイングに確実かつ致命的な影響を与えます。肩が胸の高さより上がらないといった極端な症状がある場合「ゴルフスイング出来ないよね」と皆さん納得してもらえると思います。しかし意外と知られてないのが、多くの方が「隠れ四十肩五十肩」であることです。隠れ四十肩五十肩
と私が呼んでいる状況は、痛みがなくとも可動域が減少している肩の症状を指しています。
全ての方向の肩の可動域は大切ですが、特にゴルフに大切な肩の可動域は外旋(肩を外側へ捻ること)、内旋(肩を内側へ捻ること)、屈曲の3方向です。ここでは具体的なゴルフスイングへの影響は書きませんが、この3方向の可動域の一つでも減少してしまうことが原因となってゴルフスイングが乱れてしまっている方が大変多いです。
簡単なテストをしてみて下さい。意外と知らない間に肩の可動域が減少している方が多いのではないでしょうか?

図1、屈曲テスト:床に寝てもらい背中(腰)を隙間のないように床にペッタリつけて下さい*。その状態で腕を真っ直ぐ上げ、親指が床につけばオッケー。

図2、内旋外旋テスト:同様に背中(腰)を床に付けて寝て、腕を肩の高さぐらいまで上げます。肘を90度に曲げ手を上方向(外旋)に倒し、続いて下方向(内旋)に倒します。この時に肩甲骨が巻き型にならないで親指が床に付けばオッケー。
*背中(腰)が反ってしまい床にペッタリつかない場合は骨盤、腰椎の問題があるので専門家に相談すると良いです。
さて意外と出来なかった方も多いのではないでしょうか?現代生活の中で普段以外と肩の可動域を使うことは少なく、デスク作業ばかりしているといつの間にか「隠れ四十肩五十肩」に陥っている方が非常に多いです。ゴルフスイングも自然と崩れてきたり、ボールが飛ばなくなったりとしてしまう訳ですね。
可動域が減少している人のために、日ごろ行える簡単なストレッチを紹介します。まずはヨガのDownward Dogそして鬼のポーズです。ゆっくりと呼吸をしながら1分ぐらい繰り返し行うのがコツです。継続していただくことで、失った可動域を増やすことができるかと思います。

図3、Downward Dog:両手は肩幅より少し広げ、両手両足を床につけ、お尻を上げて体全体で三角形を作ります。両手両足で体重を均等に支えることをイメージすると良い。

図4、鬼のポーズ:肩甲骨を開き、肘を90度に曲げます。肘を胸の高さまで体の横に上げ、左右交互におへそを叩くようにゆっくりとリズミカルに上下動させます。
慣れてきたら1日3セット繰り返しましょう。またストレッチによって?痛みが生じる場合は専門家に診てもらいましょう。
普段生活に支障が無い、また痛みが無いから気にはならないとしても、年を重ねていくと気付かないうちに肩が動かなくなっていることがあります。いつの間にか腕がスムーズに動かなくなってしまいぎこちないスイングになってしまっていたり、ボールが飛ばなくなってしまっていると感じている方は肩の可動域をチェックしてみて下さい。髙田洋平
