準備運動について
準備運動がゴルフを長く楽しむ鍵
寒くなって来ましたが、まだまだゴルフを楽しんでいる方も多いと思います。今回は寒い冬ならではのトピックです。皆様は朝イチのティーショットの前に準備運動をしていますか?残念ながら、 素振りすらせずティーオフされる方をよく見かけます。しかし、その行為は“怪我をしたい”といっているようなものです。筋肉の血流が少なく、筋肉や腱などの温度の低い朝は、身体の組織が柔軟性を失っていて、怪我が起こりやすくなっています。寒い冬は血流はさらに低下しますので、特に注意が必要です。PGAのツアープロは起床後にホテルなどでじっくりと準備運動をし、それからドライビングレンジへ向かい、ボールを打ちこんで一番ティーに立つのを常識としています。もちろん、ここまでしっかりと準備をするのはアマチュアには難しいでしょう。ですが5分でも10分でも準備運動をきちんと行うことでパフォーマンスの向上そして怪我の予防につながり、ゴルフを末長く楽しむ鍵となります。
静的ストレッチを行うのは間違い
準備体操と聞き一般的に想像されるのは、一つの筋肉を20-30秒伸ばすスタティック(静的)ストレッチではないでしょうか。しかし、私はこのようなストレッチをスポーツ前に行うことは、パフォーマンスの低下や怪我といった害になると考えています。その理由の一つには静的ストレッチでは組織の温度上昇が低いことが挙げられます。また脳と関節の“誤解”もその理由になります。人間の身体をコントロールしている脳は、自分の身体の関節の可動域を把握し、その中で筋肉をコントロールして身体を動かしています。しかし、ストレッチを行い、筋肉や腱などが伸び、関節が今までより突然動くようになった場合、脳はその新たな可動域の情報をうまく処理できません。そして筋肉(身体)をうまくコントロール出来なくなってしまうのです。その結果、ゴルフスイングかバラバラになったり、怪我に繋がったりするのです。
どのような準備運動をすればよいのか?
ゴルフはもちろん、スポーツの前に行う準備体操として有効なのは「ウォームアップ」。要するに身体(関節、筋肉)を温める体操です。その為には多くの関節、筋肉を反復運動によって伸ばしていくダイナミックストレッチが有効でしょう。ダイナミックストレッチと聞くと特殊なストレッチ聞こえますが、そうではありません。良い例としては、誰もが経験のあるラジオ体操があげられます。このラジオ体操は、上半身と下半身をバランスよく反復して動かす、優れた運動です。ただ、スポーツ前の準備運動としては多少負荷が少ないかと思われます。例えば、ラジオ体操を早いリズムで行う、2キロぐらいのダンベルなどを持つなどの工夫をすると、負荷が増えスポーツ前の準備運動としてとても良いのではないでしょうか。
ゴルフに適した準備運動とは?
具体的な準備運動プログラムは身体能力レベルや普段からの運動量そして年齢などにより変わってきます。身体の筋肉や腱を「ウォームアップ」するためには、適度な負荷があり、心拍数、呼吸数がある程度上昇する程度のものがよいです。具体例として一通りの流れを紹介しますので参考にしてみてください。
1.身体全体をほぐしていく運動。例:腕を大きく振りながら大股で速歩きをする、ラジオ体操を早いテンポで行う、このような運動はどなたでも安全にでき効果的ですね。
2.いったん全身がウォームアップされたら、一つ一つの関節・筋肉をほぐしていく。例:肩回し、ゴムバンドを使っての肩の上下運動(図1)、股関節を左右に捻転させる股関節の回旋運動(図2)、スクワットなど。
3.最後にゴルフスイングに必要な関節・筋肉をほぐす。例:クラブを2-3本持ち、素振りを小さい振り幅から徐々に大きな振り幅にするように繰り返します(図3)。
繰り返しますが、「ウォームアップ」ですから身体が温まるのレベルが良いです。プロの様に
30分-60分も準備運動に費やすのはアマチュアには難しいですが、簡単なものであれば10分もあれば十分です。たった10分準備運動に時間を割くだけでも、怪我予防やパフォーマンスの向上にも繋がりますのでぜひ試みてください。もちろん練習場などで練習する際にも同じ様にウォームアップしましょう。
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