「クラブのFitting」

「クラブはFittingしたほうがよいのか?」、「クラブはどのようにして買えば良いのか?」との質問が多くいただきますが、後者の質問には「クラブは靴を買うのと同じ」とお答えしています。

目的に合っていない、サイズが合わない靴は誰も購入しないはずです。しかしクラブの場合、多くの方はカタログやネット、雑誌等で情報を集め、ショップやネットで購入されているようです。

それらで販売されている物は6番アイアンで37.5インチ、ライ角が62度、外径.890サイズのグリップがほとんどです。なぜならそれらが標準(スタンダード)とされているからです。選べる物は、シャフトの素材と硬さぐらいです。これで良いのでしょうか?

靴の場合は皆さん自分のサイズが解かっているでしょうが、ゴルフクラブで自身の体格、技量、スイングを鑑みたサイズを解かっている方はどのくらい居るのでしょうか?

「練習が足りない」とか、「下手だから」とかで自分のせいにしている方も大勢居られます。本当にそうでしょうか?

例えばサイズの大きかったり、小さかったりで合っていない靴で走ってみてください。最初は走れなくてもだんだんと走れるようになってきます。またその時には変な癖のついた走りになっているでしょう。勿論自分の100%のパフォーマンスを出せることは無いですよね。それでも「練習が足りないから」と言うのでしょうか?

合っていない間違ったクラブでも、同じ事が起きているのです。

クラブにスイングを合わせているのではボールは打てても、ゴルフは上達しません。

では「どうやって合ったクラブを探すのか」これは信頼できるFittingの専門家に見てもらうのが一番でしょう。PGAのゴルフプロでもクラブやFittingを解っているプロは殆どいませんから。

またメーカーのWebや一部のショップ等で一応の目安として身長や手の長さ等で選ぶ(静的Fitting)もありますが、よく解らずにすれば無意味どころか悪害にしかなりません。例えば同じ身長、同じ手の長さでも肩幅や胸板の厚い方は両手を合わせたら手の位置が上に来ますし、逆もしかりです。

シャフトの硬さは、飛距離やヘッドスピードで選ぶものではないですし(シャフトに関しては友人の“カーク・小栗プロ“とビデオをアップロードしております。少し難しいかもしれませんが参考になればと思います。http://youtu.be/ZNq-PFSxF1Y)手の大きさ、指の長さも各自違います。(グリップに関しては同じグリップでも下巻きのテープを変えて1/64インチ刻みで5サイズ以上の太さ、また右手や左手の太さを調整したりで何十種類のサイズにもなることをご存知でしょうか?)

そのように身体的に各自違うのに加えてスイングも十人十色、そのようにしてクラブを選ぶためには…。

最初の質問の答えは「YES !」、Fittingはした方が良いです。

できたら専門な機器を使ったダイナミック(動的)Fittingが出来る信頼できるショップに相談することをお勧めします。

大野克己

大野 克己
Golf Digest Top 100 Club fitter 
Pete’s Golf
208 E Jericho Tpke
Mineola NY 11501
516-248-6891